【4シーム】球質や球速が投球結果に及ぼす影響

本記事では

  • 4シームの球質や球速が投球結果にどうのように影響するのか?

を紹介します。

4シームは最も危険なボール

4シームは危険なボールです。

MLBの球種別の打撃結果を見ると一目瞭然です。

球種 三振+
ゴロ
ライナー+
外野フライ
4シーム 42.9% 38.3%
2シーム 53.6% 31.5%
スライダー 56.6% 30.1%
カッター 50.7% 35.5%
カーブ 57.7% 30.8%
ナックルカーブ 64.2% 26.1%
チェンジアップ 58.1% 31.2%
スプリット 64.2% 26.1%

上の表は球種別の危険性の低い「三振+ゴロ」、危険性の高い「ライナー+外野フライ」の割合です。

危険性の低い「三振+ゴロ」は4シームが一番低く、危険性の高い「ライナー+外野フライ」が一番高くなっています。

その為、4シームの危険性が一番高いと言えます。

こういった背景があり、MLBでは4シームの投球割合がNPBより少なくなっています。

球種 MLB
投球割合
NPB
投球割合
4シーム 34% 44%
2シーム 16% 7%
スライダー 18% 16%
カッター 7% 8%
カーブ 11% 7%
チェンジアップ 12% 6%
スプリット 2% 10%

NPBでも年々4シームの投球割合は低くなっており、MLBに追従する動きを見せています。

なので、「4シームは危険」という認識が徐々に広まりを見せていることがわかります。

しかし、それでも4シームの投球割合が一番多いのは、球速が一番速いからです。

一番球速の速い4シームがあることを打者に認識させることで、変化球への対応を鈍らせる効果があります。

その為、トータルとして考えると「危険な4シームも投げ必要がある」という事になります。

そんな危険な4シームですが、球質や球速によって投球結果が大きく変わる球種となっています(次章で紹介)。

その為、差別化しやすい要素であり、差別化することで危険なボールを安全なボールに近づけることが出来ます。

危険にもかかわらず投げなくてはならない4シームが、安全なボールになれば結果として投球全体のリスクが減り、好成績を残せる確率もグッと上がる、という事になります。

2020年のダルビッシュは4シームの球質が格段にアップしました。

それにより、好成績に繋がったいい例です。

今シーズンの総括。ナックルカーブの真相や最多勝について等。

その為、危険なボールである4シームを安全なボールに近づけることは、投球にとって非常に重要なことだと感じています。

「4シームを制する者は試合を制す」です。

では、どういった球質にすべきなのか?

4シームの球速の影響

4シームの球速別の投球結果は下記となります。

4シームの球速と投球結果

グラフを見ると一目瞭然ですが、球速が上がれば上がるほど空振り率が上がります。

140km/hでは6%弱ですが、160km/hになると15%ほどとなります。

その分、見逃しになる確率は下がるものの、ファールの割合が増えるので、トータルとしてストライクになる確率が上がっています。

4シームの球速と打撃結果

球速が上がると安全性の高い三振の割合が増えていきます。

特に、MLB平均である150km/hを超えてくると、三振の割合がグッと増えていくことがわかります。

対して、ゴロの割合は球速による変化は少ないです。

また危険性の高いライナーや外野フライは球速が上がると減少傾向にあります。

以上から、球速が上がれば上がるほどより安全性の高いボールとなることがわかります。

4シームの球質の影響

球質は変化量という数値から分析していきます。

変化量は縦変化と横変化に分けてそれぞれの影響をご紹介します。

縦変化量の影響

まずは縦変化量(ホップ量)の投球結果への影響についてです。

4シームの縦変化量と投球結果

MLB平均では縦変化量は40cmほどです。

縦変化量が40cmを超えてくると、空振りの割合が二次関数的に増えていることがわかります。

見逃しやファールもやや増える傾向にあり、縦変化量が増えるとストライクトータルの割合が増えることがわかります。

4シームの縦変化量と打撃結果

続いて打撃結果への影響です。

縦変化量が平均よりも大きいと、危険性が高い外野フライがやや増える傾向にありますが、ライナーは減ります。

危険性が低いゴロは減りますが、三振が増えることで、トータルとして安全なボールに近づきます。

反対に、縦変化量が減ることで、危険性が高い外野フライが減る傾向にあり、ややライナーが増える傾向にあります。

危険性が低い三振は減少傾向にありますが、ゴロ割合が増えることで、トータルとして安全なボールに近づきます。

以上から、縦変化を平均から遠ざけることで、安全なボールに近づくことがわかります。

縦変化量によって「安全性の内容」に違いがあり、縦変化を増やすと三振が多いタイプ、縦変化を減らすとゴロが多いタイプ、という違いとなります。

横変化量の影響

続いて横変化量の影響を見ていきます。

4シームぼ横変化量と投球結果

横変化に対して、投球結果はあまり影響が出ていないようです。

4シームぼ横変化量と打撃結果

続いて打撃結果です。

MLB平均の横変化量は18cm前後ですが、平均値を境にやや違いがあるようです。

危険性の高い外野フライは横変化量が少ない場合と多い場合で低くなっています。

危険性の低いゴロは変化量が少ない場合と多い場合で高くなっています。

その為、横変化量を平均から遠ざけることでより安全なボールに近づく傾向にあります。

また、球質だけで見れば、シュート変化してしまうこと自体が悪い事ではないことがわかります。

4シームの球質や球速が投球結果に及ぼす影響まとめ

以上が、4シームの球質や球速が投球結果に及ぼす影響についてのご紹介でした。

結論としては

  • 4シームは一番危険な球種だが必要なボール
  • 4シームは球質や球速により安全度が大きく変わる
  • 球速は速ければ速いほど安全性なボール近づく
  • 球質は平均から遠ざけると安全なボールに近づく

です。

4シームは危険なボールではありますが、一番球速が速いので、投球に必要なボールです。

それ故、4シームを安全なボールに近づけることで、リスクを減らすことが出来ます。

また、4シームは他球種に比べ、球速や球質の違いによる投球結果への影響度が大きいので、工夫次第では安全なボールに近づけることが可能です。

その為、個人的には「4シームを制する者は試合を制す」と考えています。

下記の記事は球質改善の参考になりますので、ご参照頂けますと幸いです。

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