ピッチデザインの際に実際のリリース映像を確認することは必須です。おすすめの撮影機器についてはこの記事で紹介しています。

私自身はDSC-RX10M4というカメラを使用していますが、投球直後にリリース映像を確認するのに不便だったので、自分用にフィードバックソフトを開発することにしました。
UI
見た目は下記のようになっています。
左側はライブビューの映像を表示したり保存動画を確認できるようにしてあります。
右側にはカメラとの接続ボタンや撮影動画の保存場所、カメラの設定や情報が出るようになっています。
使い方
接続モードと確認モードの2つのモードがあります。
接続モードはカメラとUSB接続して録画&動画取込が行えます。
確認モードは取り込み動画をPCから確認するモードです。
接続モードの使い方
接続モードの流れは下記です。
- カメラ側をHFR撮影モードに設定しておく
- カメラ側のハイフレーム設定内の記録設定を「24p 50M」にする
- RX10M4とPCをUSB接続してソフトを立ち上げる
- 保存フォルダボタンで動画保存場所を指定
- 接続ボタンをクリック
- カメラ側で撮影スタンバイ状態にする
- 撮影時間を設定する(リリース前後だけなら0.3~0.5秒推奨、撮影時間を長くすると動画取込時間が長くなるので要注意)
- 録画ボタンで撮影開始(PC側での操作が必要、キー操作に対応)
- カメラ側の取込処理終了後に保存フォルダに動画が保存される
- 終わる時は切断ボタンを押してPCとカメラの接続を解除
- ソフトを終了するかの確認でOKを押すとソフトが落ちる
となっています。
なお、録画ボタンはパワーポイント用リモコンやページ送りリモコンで遠隔操作も可能なように、下記のキーを押すことでも実行されるようになっています。
- Page Downキー
- Page Upキー
- F5キー
- Enterキー
- スペースキー
遠隔操作したい場合はパワーポイント用リモコンやページ送りリモコンを購入してください。
私はパワポでも使えるこちらのリモコンを購入しました。問題なく動作しています。
確認モードの使い方
確認モードの流れは下記になっています。
- 確認モードボタンをクリック
- 保存フォルダボタンから取込動画が保存されているフォルダを指定
- 確認したい取込動画を指定
- 画像が表示されるのでスライダーや矢印でフレーム送りをして確認
- ズームや明るさ調整も可能
となっています。
撮影時のワンポイントアドバイス
本カメラは設定項目が多く使いこなせていない方も多いと思いますので、カメラ設定についてワンポイントアドバイスを書いておきます。
露出モードは初期ではプログラムオートだと思いますが、マニュアル露出に設定するとシャッタースピードと絞りが設定できるようになります。
シャッタースピードを1/3000より短くすると残像が少なくリリースがしっかり確認できますので、必ず手動でシャッタースピードを設定しましょう。
参考:HFRの露出モードの設定
シャッタースピードは下記11で変更できます。
ただし、シャッタースピードを短くすると光量が必要になる(映像が暗くなる)ので、室内の場合はF値を下げるかISOを上げるか、光量を増やすなどして対応してください。
ISOは上記の10から変更ができますが、暗い箇所でISOを上げすぎるとノイズが目立つようになります。
F値は下記17で変更できます。
F値を小さくすると明るくなりますが、ピント幅が狭くなるのでピントをリリース付近に調整しておきましょう。
撮影前に踏み出し足あたりを基準にピントを合わせてスタンバイ状態にしておくと良いと思います。
注意点
本ソフトはソニーが提供するCamera Remote Commandを使って開発しました。
やりたかったのは撮影直後に撮影動画をPCで確認することでしたが、撮影動画をPCへ転送する機能がありませんでした。
その為、撮影後の取り込み中に表示されるライブビューの画像を動画化して保存するという形にしました。
なので下記の制限がどうしても出てきます。
- PCに保存される動画はカメラに保存される動画よりも低画質(1024×576)
- 取り込み中のライブビューが24fpsという仕様上、HFR撮影設定の記録設定を「24p 50M」にしないと全フレームを取り込めない
- ハイフレーム設定内の記録設定を「24p 50M」にすると撮影後に行われるカメラへの取り込み時間が長くなる(逆に60p 50Mにすると取り込みは速くなる)
動作時間目安は960fpsで0.5秒撮影するとカメラ側の動画取込が25秒前後、動画生成が1秒ほどです。
なので、撮影停止後30秒以内くらいで撮影した動画がPCで確認できる、という感じです。
ラプソードなどの計測ツールと併用して、投球→計測データ確認→動画確認という流れなら処理時間の問題はあまりでないと思います。
撮影に慣れてくれば時間設定を0.3秒とかにすれば動作時間はその分短くなります。実際に使ってみて調整してください。
また、本ソフトはRX10M4専用です。
型落ちのRX10M3やRX10M2などはソニーが提供するCamera Remote Commandの対象外なので本ソフトに対応していません。
まとめ
RX10M4用フィードバックソフトのご紹介でした。
動作については私の環境ではいまのところ問題ありませんので無料配布していきたいと思っています。ただ、様々な環境で問題ないかをテストしたいので、もしテスターとしてご協力頂ける方がいましたらお問合せまでご連絡ください。
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